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トップハート物語(452)立志伝昇竜編
12/01/26
2003年(平成15年)7月中旬。松山千春の歌が現在の自分の応援歌。以前からそうだった。20年も前から。あの頃は毎日聞いていた。まだ幼稚園児だった長男が一緒に歌っていた。余りに歌を一緒に唄うんで、マイクセットを一式買ってあげた。面白がって、マンションの近隣の迷惑を考えずに大声で歌っていた。他人に聞かれるのが恥ずかしくてマイクのスイッチも入れられない私と全く好対照だった。
 今年の関西は、梅雨が長すぎる。雨ばかり既に3週間くらい続いているのではないだろうか。
 思い返せば、7月7日は七夕だった。この地では余り盛り上がらないが、故郷仙台ではこの季節の大イベントだ。但し、ひと月遅れの8月に行われる。就職して上京した頃には、この季節が近づくと帰省する特急の切符をどうやって取るかあれこれと考えていた。新幹線の無い時代で、東京から特急で4時間、普通列車で8時間掛かった。それが、今では2時間も掛からない。私の自宅がある大宮から1時間20分だ。
 七夕らしい何のイベントも見られずに、梅雨の印象だけが強い今年の七夕の頃だ。事務所に居ても、余り仕事の電話が掛かって来ない。
 「今通院介助が終ったんですけど、Oさんから社長宛に何か預かったんですけど。」
 「何を預かった。」
 「よく分らないのですが、デパートの商品券だと思います。」
 「何で預かった。貰う理由が無い。返してくれないか。」
 「以前してあげた2ヶ月間のボランティアに対してだと思います。」
 「そんなもの頂いたら、何にもならないじゃないか。とにかく返してくれないか。」
 「一旦社長に持って行きますので、それから電話してくれませんか。」
 「悪いけど受け取れないので、返すように言われた、と言ってポストにでも入れておいてくれるか。」
 「分りました。私には扇子のようなものを頂いたのですけど、返した方が良いですか。」
 「それは自分で判断がつくだろう。」
 そんな気にされるほどの事はしていないはずなのに。続けて、
 「ビール券だと思うのですが、会社にって持って行くように言われているのですが。」
 「援助をどのように考えているのか。俺は知らん。自分で考えろ!!」
 その他、本社事務所に独居徘徊者を面倒見ているお礼にと家族から頂きもの、として届いたことを言って来た。どうして、今年はいつものより、と言っても2年目の夏だがこんな心遣いが多いのか。慣れないヘルパーが現場で、判断に苦労している。
自分宛だったら、決まっているが会社宛だとどうしても会社に判断を仰ぐ。
 以前の会社と違って、お中元の準備などしなくて良い業種なのでその煩わしさが、無くて楽だ。
 一つ一つ、机上に積まれた書類を処理して、何とか机の一部が見えて来た。久し振りに、昼食を近くのお気に入りの料亭で頂いた。食事を外でする時はいつも誰かが一緒だが、やはり安心できるのはいつも側で休みもあまり取らず、頑張っている智子さんだ。
 いろいろ私が愚痴や心情を言っても、胸に収めるだけで外部に漏らすことは無い。余りひとつのことを掘り下げて聞こうとしないし、余計なことは言わず自分の立場をわきまえている。
 夕方、本社へ向った。当社の担当税理士が余りにお粗末で、変更を要請した。その顔合わせという訳だ。
 今度の税理士は、前の担当者より話はうまいが中身が無い。いきなり、私が死んだ時の補償のパンフレットを出して来た。その説明が、しつこい。我慢して聞いていた。続いて、給与計算ソフトの導入を言って来た。導入時一人2000円。当社は1月からだったら150人位居るので、30万円の初期投資になる。その後月10,000円だという。機器のレンタル料が上乗せされて、固定費が15000円となる。
 加えて、TKCに直結するソフトなのかダイレクトに、現在の数値が見れると売り込み。うるさいことに、借り入れの話も進めてくる。
 ひとしきり終った後に、責任者が
 「この機器を導入して、会計事務所が楽になって当社が忙しくなる。それで、毎月1万円を払うのはおかしい。」
 と言った。慌てて、税理事務所責任者が、
 「その1万円は、顧問料で見させてもらいます。」
 「実は、色々な税理事務所から話がある。顧問料金は、約半分くらいだ。社会保険関係もついて、安い。」
 「いつでも言って下さい。」
 「当社は、月1万や2万くらいのことはどうでも良い。アドバイスが欲しい。全く何も無くて、結果的にこうなりましたでは余りにも貧弱だ。やはり分析をしてもらわないと頼んでいる意味が無い。」
 「そうするとやはり、TKCに加入して貰わないと。」
 自分達の能力の無さを露見させているだけだ。税理士など、終わった後の処理しか出来ない。創造的な考えや能力はないのだ。
 動こうとしないサービス提供責任者に、厳しくハッパを掛けて戻って来た。不安だらけの会社の状態に、投げ出したい心境だ。人材が欲しい。

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