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- トップハート物語(450)立志伝昇竜編
- 12/01/24
- 2003年(平成15年)7月中旬。このような仕事をしていると事故は避けて通れない。1年間に換算すると数万時間の援助をしている事になる。その中で、やはり事故は起きる。必然的だったのか、偶然だったのかその時判断出来る。
しかし、当社の今回の事故は何とも言えない。言えないから辛い。その処理が、自分の精神が邪魔をしてスムーズに行かない。周りの者が、歯軋りしている。社員は勿論、ケアマネジャーも何度も何度も熱くなって私の説得を試みている。
私は自分のことを考えているのではない。みんなのこれからの事を考えている。自分のことを考えているのであれば、とうに代表取締役は辞めている。それどころか事業は廃止している。
事の発端は、調整担当の管理責任者が、ヘルパーさんの変更の連絡をFAXのみで行ったことによる。その、FAXには「いつから」という文字はない。
いつも、近所のヘルパーさんなので話をして、連絡もしょっちゅうしていた。その話の中で、そのヘルパーさんの仕事が忙しく毎日3回では大変だろうと思い日曜日だけでも他のヘルパーさんにしてあげようと、話していたという。いつからということは言っていた、と管理責任者。言われていないというのが、ヘルパーさん。
両者とも思い違いがあって、いつからかは当然知っているものだと管理者。即日実施と思っていたとヘルパーさん。管理者にとってはそのヘルパーさんの派遣の最終日となる、その行って居ない日の事故。その事故が、近所の人の話題となって当社に遺恨を持っているヘルパーさんの知ることとなった。
そのヘルパーさんは、我が儘で自分勝手な人物だと認識していた。以前、当社からヘルパーとしては離れ、利用者として知り合った会社に営業として入社していた。そして、あろうことか利用者にその扱い品を売り付けていたのだ。そのことをきつく注意した。
色々と問題がありそのたびに私は正論で抑えて来た。きっといつかはと狙っていたところに、この事故が起きた。
当社の援助がなされなかったから事故が起きたと、まことしやかに流された。その後これまで、親族という方が行政に対して事故報告がなされているのか、問い合わせたので報告した。ヘルパーさんが援助をしていない時間帯の事故で、果たしてどのような報告が必要なのか分らなかった。
親族の方との、経緯の説明など行ったがそれは済んだ筈だった。10日の事だった。
それが一転して、また動き出した。あれほど、話し合いの席でも逆に励まされ
「今後このような連絡ミスが起らないように。」
と、その改善方について色々アドバイスを受けたのに。
14日、親族の一人が最後まで残った。その人が金銭の管理をしていた。今まで孤独だった利用者が、罹災し生保を受ける為に親族を探し出したのが半年前。突然その方が現われた。その方が、全て終った筈なのに遠回しに金銭を要求して来た。
彼女はケアマネージャーに連絡をし
「貴方にも、あの事業者を紹介した責任はないのですか。」
と、問い詰めたようだ。
続いて行政へ再度連絡をした。とぼけていたが、販売数日本一の大手新聞社にいかにも関連付けた表現でFAXを送った。
ケアマネジャーが取材を受けた。それも14日のことだ。そのことを親族の目の前でわざと言った。親族は、
「先日の話と異なった方向に向っている。内内で納めて、事業者には頑張ってもらって地域に貢献して貰いたいと言っていたのに。誰が言ったのでしょう。」
近所に、うるさいおばさんがいる。そのおばさんと、5年後関わりを持つとはこの時は勿論知る由も無かった。
その者と、遺恨を抱えていた元ヘルパーが方策を話し合ったという。他のヘルパーも当社を追及して廃業に追い込もうと誘われたらしいが、私にその旨連絡をして来た。
その親族は、なぜか方々に誠意がないと言い始めた。ケアマネジャーは、はっきりと、社員も遠回しに
「いくらか払ったら、丸く収まる。」
という。
当然、諸々の経費を支払う。
しかし、税金の掛からないお金が欲しい、領収書の要らないお金が欲しいという訳だ。
14日に、無視したから色んな行動に出た。15日。再度話し合った。
また遠回しに、
「誠意というものはないのですか。」
「誠意とは何ですか。何度も聞いています。具体的に言って下さい。」
「それはお宅から言うべきではないですか。」
「分らないから言っているのです。」
「領収書のあるお金しか出ないのですか。」
「領収書がなくても、要望があれば言って下さいと言っているではないですか。」
「近所の方に御礼をしないといけないし。」
それがあの近所のおばさん。
そのお礼だという。そのおばさんが、新聞社にFAXを流している。興味を示した新聞社が、14日ケアマネジャーに取材。その後、行政にも行っている。
15日、夕方その件でついに取材申し込みを受けた。
拒否する必要性はないので、時間を私の都合に合わせた。電話での取材申し込みだったが、電話で面白おかしく書かれても困るので、私からある決意を持って面談にしてもらった。
ケアマネジャーの話し、行政の話を受けてからの取材で、その事故に関しては余り掘り下げては来なかった。介護保険が始って、その中の何かの欠陥がこの事故に繋がったと持って行きたかったようだが、残念ながら完全な連絡ミスと知って、どう記事にするのか。息詰まる記者との話し合いは、私の事務所で行われた。
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