お知らせ


お知らせ

RSS

一覧に戻る

トップハート物語(418)立志伝昇竜編
11/12/08
2003年(平成15年)6月中旬。前夜の求職青年の言動に対して、私以外の意見はこうだった。
 生粋の、関西人。私が、この土地の人間の性格や行動をこき下ろすと、
 「差別だ。その言葉だけは許せない。そんな人ばかりではない。」
 と、真剣に怒る彼は
 「そんな言葉を、今頃言うなんてそんな気持ちしか持っていない、もともと下らない人間ですよ。」
 面談をして、採用の最終チェックをした和歌山出身の本社管理責任者は、
 「私がもう少し将来の希望を持てる条件を出していればと思います。本当に詰めが甘くてスイマセンでした。」
 関西生粋の、アルバイトの女性は、
 「雇用保険を受ける為に、何社か実績を作る1社として来ただけではないですか。」
 この地の生粋で、その男性と同じ小学、中学、高校の女性社員は、
 「何かおかしい。来る積もりは無かったと思う。」
 そのように、あれほど気を使って対応したのにひどい求職者だ。
一度、面談をして再度本社へ連れて行って挨拶をして、本社採用になった。当初は、登録だが来月はその働き振りを見て常勤にしようと思っていた。その話をした。
 条件は、
 「今までの施設では15万円以下の手取りで夜勤などしていたが、そのくらい頂ければ。」
 との希望を受け入れていた。彼はトラックの運転を仕事としていた期間が長く、道路等の地理に詳しく、他のヘルパーさんに明日の通院介助の道筋を教えてくれていた。 
 翌日からの勤務が決まり、最初の利用者宅へ夜の8時頃挨拶へ行った。一番の彼の行為を恨めしく思ったのは、そのことだった。利用者は男性が来てくれるので、階段の車椅子ごと下りるのを安心し切っていた。2名の身体介護で依頼を受けていた。
 この地の出身者の意見は、はなからその男性の言うことを信用していない。
 私は、彼の
 「家に帰って、妻にこの就職の話をしました。この時に、初めて分ったのですが妻に多額の借金があったようで。半端な金額では生活していけないのです。」
 「いくらあれば、生活できる。」
 そんな会話の後、
 「利用者にも挨拶しているし、明日だけ働いてくれる訳には行かない。勿論、時給1400円で支払うので。」
 とお願いしたのにも拘らず
 「勘弁して下さい。だから今電話をしているのです。」
 と、頑なに拒否していた。長距離の運転手でもやらないと、と言いながら
 「朝から深夜まで仕事をします。」
 などとも言っていた。
 私は、みんなに色々言われたが、まだ信じている。借金が誰であろうと本当のことを言っているのだと思う。甘い考えと反省はしている。
 ただ、本社への移動を彼の車でしたがガソリンが全く無い。針が「L」止まっていた。でも気に成っていた。どうしてガソリンを入れないのか。私も本当だったら、当社の取引のあるガソリンスタンドで入れさせるのだが、全く何も言わなかった。何となく躊躇してしまっていた。
 そんなことが、午前中、頭の中を巡らせていた。
 昼間、利用見込みのある人から電話が入った。病院へ連れて行って欲しい。それも車での移送をお願いしたいという。その手続きを教えて欲しいというので、簡単に手続き内容を話してあげた。
 いざ、訪問して説明をしてあげようと思ってその話をすると、
 「いや、これから用事がありますので。」
 と言って拒否した。話は聞くが、騙されるかもしれないと疑っているようだ。私はしつこくしない。あっさりと、
 「ああそうですか。それでは。」
 と言って、受話器を置く。
 確実に、近いうちに電話を掛けて来る。どうせお願いするなら、最初から素直に受け入れれば良い。無駄な疑いをしているよりも、早く始めた方が自分にとってもメリットがあるのではないかと思うが、この地ではまず疑って掛かること。これがこの地の基本的な生き方なのだ。
 脳性マヒ障害者の利用者が、外出援助で外出したいという。しかし、ガイドヘルパーは自分の知人に決めたという。
 それに対して、私の考えを伝えた。
 外出援助に、車輌と運転手をつける。これは当社のボランティアで、介護保険での乗降介助の加算事業所指定を準用して対応する。
 「当社での提供が、無償の運転と車輌。ガイドヘルパーさんは登録者。自分が運転して行くのならまだしも、無償の提供だけで当社へのメリット少ない。車椅子などで移動するならそれも良いだろうが、この形で対応するなら、ガイドヘルパーの人選を当社に任せて欲しい。相談するという形を今後守って欲しい。」。
 障害者の方は、ガイドヘルパーさんとの強い繋がりがあり、できるだけ特定のヘルパーさんに依頼したいのは分る。しかし、相手である当社の事も気して欲しい。

一覧に戻る


  • ヘルパー講座・セミナー 最新情報
  • ケア事業・サービス 最新情報