

一覧に戻る
- トップハート物語(415)立志伝昇竜編
- 11/12/05
- 2003年(平成15年)6月上旬。8時過ぎにヘルパーさんから電話が入った。昨日、急に時間とヘルパーの変更を要請して来た利用者宅へ対応した美智子さんからだ。
スタート時間が従来10時だったのが、8時半になった。中心的な美智子さんは変更しないでとなると、無理が生じて夫婦への連続で3時間半の援助の途中からヘルパーさんを変更するなど遣り繰りが大変。何しろ毎日なのでやっと今週だけ何とか決めたのだ。
「いま、K様のお宅に来たのですけど途中で変更するのは大変だからと、今まで通りに10時からで良いとおっしゃっていますが、それで良いですか。」
「何を言っているの。やっと遣り繰りしたのに。そんなこと私に掛けて来てもダメ。ケアマネジャーに言わないと。」
「まさか直ぐに変更出来るとは思っていなかったようで。」
「ケアマネジャーから変更要請があったので、それをしない訳には行かない。」
「それが、そのMヘルパーさんは時間になっても注射などしなければならないのに、中々帰らない。本人には言えない。だから時間を早めにして、12時には帰って貰うようにしたのだそうです。」
「そんな説明を受けても、私ではどうしようもない。事業者と利用者が勝手に決めたと勘ぐられたら嫌だ。特にそのケアマネジャーは規則に厳しい人だから、説明しても受け入れられない。」
「来て欲しくないMヘルパーさんが来ないんだったら、時間を元に戻して欲しいようです。どうしたら良いでしょうか。」
「そしたら、今週だけその時間で実施した後に実際始めてみたら8時半は早過ぎる。やはり元に戻して欲しいとケアマネジャーにお願いしたら。」
「Mヘルパーさんが来る日の時間だけ早めてくれるように言ったようですが、ヘルパーさんによって時間を変えることは出来ないと言われたそうです。」
そんな遣り取りをした。業務終了後、どのように利用者が決めたのか聞いた。
「○○さんの言う通りに、今週だけ8時半にスタートさせて来週から変更してくれるように、ケアマネジャーに頼むそうです。」
ケア実績を提供票に転記する作業を始めたが、実績が抜けているのが散見された。サービス実績記録表を提出していないヘルパーさんが居るのが分った。提出していないヘルパーさんが一人でも居ると、全体が遅れてくる。
途中で、通院介助のサポートをして再び実績転記に向う。いつもより実績が1日遅れている。毎月3日にはケアマネジャーに提出するのに、今月は実績記録表の集まりが遅かったので遅れてしまった。
また、あの視覚障害者から電話が入った。ヘルパーを選んでこの2ヶ月の間に、10人近く変更した。
「若い痩せた女性にしてくれ。」
いつものことだった。
それに近い女性を派遣した事もあったが、当社のスケジュールの関係からそうなっただけだった。その女性ヘルパーを、どうしても派遣してくれとうるさい。
今回は、今まで入っていたヘルパーさんが嫌だと言い出し、何度も支援費責任者が説得し、それを受け入れそのままでと返事があったと報告があるが、また電話。
2日前は、
「体調が悪いので、当分ヘルパーさんはキャンセルして下さい。」
昨日は、
「私のお願いしたヘルパーさんが見つかるまでお休みして下さい。」
今日は、
「風邪で寝込んでしまって2日間何も食べていない。お願したヘルパーさん見つかりましたか。見つかったら、時間や曜日は関係なく直ぐに来て下さい。」
責任者が飛んで行った。
「報告します。やせて、若くて、料理のうまい女性をお願いしますと言っていましたので、要望に沿う女性は見つけるのが難しいと答えて置きました。見つかったら直ぐに派遣しますと言いましたが、市役所へ報告する方が良いでしょうか。」
「精神的病気だからどうしようもない。どうして目が見えるのに、時間も今月から倍になったのか。市役所は人によって差が多過ぎる。ガイドヘルパーさんも、障害者の所属サークルや地位によって市役所の対応が全く違うと言っている。時間の増量でも、ある障害者が言えば直ぐに増やしてくれるが、ある障害者がいくらお願いしても全く増やしてくれない。」
やっと、実績転記が終ってケアマネジャーへ送信した。夜9時半過ぎにそのうちの一人のケアマネジャーから連絡があった。
「実は、点数がオーバーしている人がいます。どうしますか。」
「どのくらいですか。」
「1000点を少し超えます。金額にして12000円くらいですか。」
「急に夜呼び出されて対応したことが、何度かあったので、それが影響しているようです。」
「可愛そうですが、どうするかこの電話で検討してくれますか。もう時間がないので、済みません。」
「分りました。身体介護を生活支援にして何とかなりますか。」
いつもの通り、要望通りに処理した。
一覧に戻る