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トップハート物語(413)立志伝昇竜編
11/12/02
2003年(平成15年)6月上旬。前夜から、デイサービスに出向させているアルバイトが居る。デイサービスに派遣している彼女は、デイサービスでは実力を発揮するが、在宅など当社の拘わりのある仕事は全くダメ。
 ウイークデイはデイサービスへ、土曜日だけ当社に出勤をしていたが、事務は勿論集金業務や在宅援助となるとサボタージュが始まり、我儘で統制が取れなくなって来た。タバコも四六時中吸うので、長時間の援助は
「タバコが我慢出来ないので。」
と拒否するようになった。
 指示した仕事は選ぶ、在宅援助先では断られる事も多く、ついに土曜日の仕事が無くなった。しかし、労働契約は残っているのでその賃金は支払わないといけない。
 当初、
「パソコンを使っていた仕事をしていたので出来ます。」
という触れ込みだったが、いくらするように頼んでも
「自信がないので。」
と触りもしない。
 「デイサービスの施設長から勤務期間の延長の連絡があると思います。」
 と言っていたが、全く無い。
相手先のデイサービスとは5月末までの契約なので、当社へ出勤するように指示しようと連絡したがずっと連絡をしていたが、電話に出なかった。8時過ぎに携帯へ連絡があった。すでにデイサービスへ出勤していた。
 「この日は、当社へ出勤して下さいく。」
 「今もうデイへ来ています。」
 「それは、当社には関係ありません。」
 「私を社員へすることは考えていますか。」
 「考えていません。」
 「分りました。デイの施設長と話をさせて下さい。」
 「私は、出社して下さい、と言っています。それを聞かないで、デイと話をするということですね。デイと雇用の話をすることは貴方の自由です。」
 そんなことを話しながら、そこへ就職してくれれば良いと考えた。当社の誰もが彼女は必要ないと、自分勝手な彼女に言葉を掛ける事も無い。私は何とか使いたいと思っていたが、断念した。
 後から分ったが、彼女は私にはデイから連絡が行くと言い、デイには当社とは5月に契約が切れたと言い、駆け引きをしていたのが分った。
 デイの責任者から謝罪の連絡があり、彼女の発言を聞いて驚いた。しかし、必要が無い人材を引き取ってくれるのだから、こちらが感謝した。どうしてもデイでは欲しい人材なので、条件を全て飲むと彼女に言ったようだ。メデタシ、メデタシ。
 本社事務所へ行ったが、何となく活気が無い。動きが鈍い。2時間近く居たが、将来に少々不安。管理者もサービス提供責任者も新人なので、長い目で見守る必要がある。
 夕方も、サービス提供責任者のKから
「在宅支援センターの職員の対応が他の事業者への対応と違いが有り過ぎ、不愉快で我慢が出来ない。」
と言って来た。
前々から、そんなことを言っていたが、それも心配なので所長へ電話した。あす、顔を出すというが思い違い、受け取り方の問題ではないか、という。
 このひと月で、それぞれの性格が分って来たが、新サービス提供責任者は自分以外の人の批判が多過ぎるような気がする。どうして欲しいのか、ケアマネジャーが自分に気遣って優しくして欲しいのか、自分が言えばヘルパーさんは何でも言うことを聞くと思っているのか。軟弱な性格では困るなあ。
 11時半に、緊急依頼のあった通院介助をして、昼食。事務処理をしようと事務所へ行ったが電話ばかりで、文字ひとつも書けなかった。
 市役所から、支援費関係で計画時間をオーバーしているのではないかと利用者から心配の電話があったと確認の電話。そんな筈は無いと答えたが、事実は当社のヘルパーさんが、市の他の担当者とオーバーしたら増やすとの約束事があったようで、そのヘルパーさんが、自分のミスのように言われたのでキレてしまって、市の職員を罵倒。
 3時半に事務所を出て、通院介助や外出援助のみだった利用者の、家事援助を中心とした新たな援助の打ち合わせ。老老介護の典型で、奥さんがダウン。段々と病に冒されて、趣味も制限したり止めたり。それにしても、プライドは高い。玄関を入ると直ぐに最高学府の卒業修士学位の免状が目に入る位置に飾ってある。
痩せた若い女性をガイドに来させないと止めると言っている視覚障害の方からから連絡があった。責任者へ連絡して、どうせろくな用事ではないだろうと思いながら、行かせた。
 「○○さんに週1回でも良いから来させてくれとのことでした。もう、月の予定も入っているし、指名制ではないので、今のヘルパーさんでお願いします、と了解を得ました。」
 痩せた若いヘルパーさんをよこせと公言して、何度も変更したがひとり気に入ったヘルパーさんが居たようで、残念ながら派遣はしない。これが、視覚障害の指定を受けている人だとは思えない。
 夜、支援費責任者から、後から気付いた大きなミスについて、その取扱いの相談があった。今更何を言うのかと言いたいが、そんな愚痴を言っても始まらない。

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