

一覧に戻る
- トップハート物語(407)立志伝昇竜編
- 11/11/18
- 2003年(平成15年)5月下旬。障害児の家族がたびたび事務所を訪れる。ボランティアをしてくれないかというのだ。学校の毎月定期的な行事のお手伝いだという。その、勧誘言葉は
「まだ、援助を依頼していない障害児が沢山居るので顔見知りになれば仕事が貰える。」
というもの。しかし、この方の言葉が今まで多くのトラブルを当社へもたらした。まだ懲りず、このようなことを言って来る。自分の言葉が、どれだけ信用を得ているかが問題だ。
誰でもだが自己中心的な面が出ていて、他人のことは眼中に無いような気印象を受ける。
実は、お子さんの市に対しての時間増加の要求の相談があり市に相談するようにと助言したが、自分達が希望していながら当社に言われたなどと、市役所で発言する。
家事援助の掃除の依頼が、雨が降っているからと突然数時間前にキャンセルしてくる。雨と室内の掃除とどんな関係があるのか。
そんなことを続けている人に、何を依頼されても俄かには受け入れ難い。ボランティアは私が連れてくる、程度のことは父兄の皆に言っているのだろう。今回はお断りした。
オムツをしている義理の父親の介護を依頼しておきながら、自分の支援の為に我々を利用しようとした介護保険利用者のお嫁さんもいた。
最初の面談では、
「私は障害者1級で手が使えない。義理の父親の通院介助と調理をお願いします。」
だった。
それが、実施日前に打ち合わせをしたいとお嫁さんに呼ばれて行くと、
「内容を変更したい。掃除だけにして、時間も朝早くしてください。掃除の対象の部屋は、ホワイトボードで連絡する。」
ということだ。
「あくまでも、利用者の居室中心です。」
という事は念を押した。
ところが援助が始まってみると、キッチンや仏間、階段、カーテンの洗濯など疑問がある内容が多く、報告を聞き次の内容如何にと継続の決断を持ち越した。
次の日の掃除の中心は、お風呂だった。それも、旦那さんが休暇でウロウロしていたという。
「風呂は掃除できません。」
「おじいちゃんも風呂に入ります。」
「家族が居る家庭での生活支援は出来ません。家族の方がすれば良いではないですか。特に、旦那さんが在宅していてどうして当社のヘルパーさんが風呂掃除をしないといけないのですか。」
「何とかならないのですか。今までの事業者は認めてくれた。」
「今までは分りません。当社はダメです。特に、当社の派遣しているヘルパーさんは我慢強い子で、何も言いません。だから私が言わないとダメなのです。」
「今度は、他の方でも良いですから何とかなりませんか。」
「ヘルパーさんをどのように考えているのですか。勉強して資格を取って、家族がウロウロしているのに風呂掃除をさせられる。ヘルパーさんが自分の子供だったらどう思いますか。」
「そこを何とか、記録をうまく書くとか出来ないのですか。」
「考え方が、当社と違うのでもう無理だと思いますが。」
「うちはどうすればいいのですか。」
「自分で判断して下さい。最初に話のあったお爺さんに拘わることは受け入れることが出来ます。」
「考えてみます。」
全く困ってしまう、我が儘な家族だ。
他へ移りたいという利用者宅へ伺った。利用者と話をしようとすると、息子がその言葉を遮り利用者と話をさせない。
ほとんど話が出来ない。息子が邪魔をして何も出来なかった。
残念至極だが、仕方が無い。これほど簡単に引き下がったことは無い。
「何処に頼もうが、利用者の自由だから。利用者の家族の気持ちとしても・・・」
と、その息子が言いかけた時に、
「分っていますから、静かにして下さい。」
と、私は声を荒げて言った。もう終っていた。
一覧に戻る