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- トップハート物語(405)立志伝昇竜編
- 11/11/14
- 2003年(平成15年)5月下旬。障害者支援費のヘルパーさんへの支払いが増えて、訪問介護が出来ないガイドヘルパーさんのみが20人ほど増えた。今までにない多くの人数を、手作業で入力して委託費の入金をする。いつもは2時間半くらい掛かっていた。
この日はどうしたら早く出来るか考えていた。9時に始めても、今までは11時半。20人も増えたら12時を回ってしまう。通院介助に対応する為に11時半に待ち合わせをしている。
いつも2人で、私が氏名や金額を読んで智子さんが操作する。段々間違いが多くなって、怒り、智子さんを追い払い自分が操作する。案外と早く出来るが、段々と間違いが多くなる。
この日は決断をして、全てを一人でする事にした。最初は30分交代、次に15分、10分と間隔を狭めて入力した。その結果、20人増えたのにも拘らず2時間で終ってしまった。
外注に出そうとしているが、なかなかその手続きに集中する時間がない。本社の新管理者が何とか業者を探し出して、その手続きをしようとしている。
その入力している間に、弁護士事務所から電話があった。前管理者が、当社に対して違法行為をしていたことに対して、知事宛弁護士名で意見書を出したことに対する返答が来たということだ。
「今、行政責任者から返事が来ました。結論から言って、どんな悪い人間が事業申請しようとも指定を下ろす規定に法はなっている。殺人犯であろうと、それを拒むことは出来ない。自動的に指定が下りる。その後取り消しをすることが出来るが、何度も何度も警告をして直る気配がないときに、はじめて取り消しをする。そう言っていました。実情を話ししましたが、内容的には同情的で何とかしたいが出来ない。」
そんな内容だった。但し、窃盗などの告発の方はそれとは関係なく、手続きを行い取調べを受けることになるだろうということだ。
しかし、結果的には、私が日頃の顔と異なる形相と厳しい対応に対する智子さんのあの悲しそうな顔を見て、やる気が失せてしまい取り下げをしてしまったのだ。それが良かったのかどうか今では分からない。
この日、指定番号が下りている。当社利用者へ当然営業行為に入るだろう。勿論ヘルパーさんに対しても、同じような攻勢に出るだろう。
これも、結果的にはほとんど影響はなかった。
当社の新たな男性サービス提供責任者は、それに引き換え情けなくなるほど引き篭もり症候群。何度も何度もケアマネジャー、利用者宅へ一日一人でも行くように言っているが、実行はされていない。
自分が先頭に立って、動いても彼は着いて来るだけで、自分たちで考え行動をすることが出来ないのか。
「そんな下らない人間のために、無駄な時間を使わないで下さい。これから自信がありますので、大丈夫です。」
そうは言ってくれる。しかし、私は、
「何度も言っているが、今日は誰のところへ行ったの。心配なのは、何もしなければ何も生まれない。本当に、安心できる状況なの。」
と、問い詰める。
夜、通院介助の件で管理者と話をした。
「利用者から、6月から出切るのか聞かれたのですが、まだ申請中ですと答えているのですが。」
「昨日、受理されたと言った筈だが。申請行為は異なるが届出行為は受理された時点でOKだ。」
「分らなかったので、何か書類が来るのかと思っていた。沢山来ると思うので、コースを作ろうか、3台しかない車輌で対応が出来るのか心配です。運転するメンバーもフルに動けるヘルパーさんも見当たらないので、10人で果たして間に合うか。回せなくなるのではないか心配しています。」
「心配するほど依頼が来ているのですか。」
「いえ、来ていません。」
「何度も言っているが、何もしなければ何も生まれない。当社の通院介助の利用者にも、他へ移籍したヘルパーさんが良く知っているので既に回って契約しているかも知れない。何度も言っているが、利用者のところへ行くなり、電話でも良いから当社も出来るようになりましたと、言わないと。依頼が来ていないのに、殺到したらどうしようなんて心配してもしようがない。」
そう言いながら、情けない気持ちに苛まれた。
自分が本社へ行って、指示をしてやらせるのは簡単だ。しかし、また荷物が増えてくる。皆を背負って進む気持ちはない。
夕方5時に予約を取って、訪問介護員養成講座の新規申請をしに行った。行政も、5時の予約だなんて珍しい。
若い女性の技師だったが、多くの指摘を受けた。私自身、行政に長く拘わっていたので、何とかその特徴を会得している。大変申し訳ないが、まず書類を作成して提出することだ。そうすれば、見て不備なところを直してくれる。直させることが、行政の業務だ。その言われた通り直して持参すれば次はOKなのだ。最初から完全なものを目指して行っても、それは無理だ。
この日の申請も、多くの指摘箇所があったが、とりあえずこの日の日付で実施日も変更なく、再提出が6月6日と言われた。このくらいの余裕があれば、何とかなる。
もう一箇所予定をしている。書類は出来ているが、実習場所がない。色んなところで受講生が問題を起こして、次々断られている。情けない話だ。
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