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- トップハート物語(404)立志伝昇竜編
- 11/11/13
- 2003年(平成15年)5月下旬。朝9時前から電話が掛かって来た。通院の移動介護をボランティアで行なっている利用者だ。例の3月までは実施していた自社車両による通院介助の利用者だが、何とか連れて行ってくれと頼まれ、仕方がなく今の形態としてボランティアになった。
何人か居る。その人たちは、規則がそうなったと言っても理解出来ずに、さりとてそのまま放置する訳にも行かないで、結局今まで通りに完全ボランティアとして継続をしていた。
その中の一人の利用者から連絡があった。
「あんた、4月分の集金はいつ来てくれるの。」
絶対電話に出ない人で、電話で話が出来るということは稀で、私の自慢話になる。
「4月と5月はボランティアなので無料です。」
「何を言っているの、そんなことして生活して行けないでしょう。」
「それでも、規則がそうなっているので取れないのです。でも、6月からは、出来るようになるので宜しくお願いします。」
「全く何を考えているの。それじゃ、何か作って持っていってあげようか。」
「有難うございます。」
「本当だよ。いつもいーっぱい作って余らせて、近所に配っているんだから。」
「本当ですか。皆昼食の時にでも食べさせます。残ったらお願いします。」
「分った。ずんどうにいーっぱい作って置くから。」
そんな話をしてくれた。
事務所へ行くと、ケアマネジャーから電話があった。
「申し訳ないのだけれど、入院中のKさんの夏服を病院に持って行ってくれない。やっとギブスが取れて、お風呂に入るのに着替えが無いって。30分位の自費でお願いします。」
週に一度は病院へ顔を出している管理責任者に連絡して対応をお願した。
その直後、公社のケアマネジャーから電話があった。
「先日からお願いしているIさんの通院ですが、本当に100点でいいのでしょうか。ご迷惑をお掛けしているのではないでしょうか。」
「先日もお話したように、その方個々で収益が上がるかどうかという判断はしていません。会社全体で判断して、赤字だったら廃業する積りですから。個人だけで余り心配しないで下さい。プランを頂ければ、必ず実行します。安心して下さい。」
「普通でも1時間も掛かるし、混んでいればもっと掛かるから。」
「十分分っています。ただ、他の市では要介護5クラスだと隣にヘルパーさんが着けば身体介護で認められる例もあります。そのようにして頂ければ勿論ありがたいですが。」
「点数が足りないし、支払いもきつい。市に確認したら、当市ではダメということでした。」
「余り、金銭的なことを考えて居ないので大丈夫です。」
と受け入れている。
隣の区の社会福祉協議会から、通院の追加依頼があった。8月までの予約連絡を受けた。
続いて、施設のケアマネジャーからも通院乗降介助の依頼があった。遠くの利用者は何とか避けたいが、選ぶことは出来ない。
不安症候群で、喘息の持病を持っている利用者を担当しているヘルパーさんから、電話連絡があった。
「いつも点滴をお願いしている病院が、午後から休みで、休診日にいつも不安に襲われて体調がおかしくなるのですが、この日はいつもよりひどい。今は他の病院で点滴をしています。夜不安なので来て欲しいという。どうしましょうか。」
「とりあえず、今時点では希望に沿って対応して下さい。これからケアマネジャーに話をします。結果はまた連絡します。利用者に不安を持たれないようにそれまで利用者の希望を受け入れて置いて下さい。」
その結果が、ケアマネジャーの諒解を貰い自費になる部分もありそれは後日家族と話をする事になった。付き添っていたヘルパーさんから夜も10時40分に携帯に来た。
「睡眠薬を飲んで眠るまで居てくれと言うので、おりました。明日、家族の方が来て入院させるか話し合うそうです。」
この方が入院したら、会社としても痛い。毎日4時間の援助を行っている。折角、入院中の利用者が戻って来るというのに。
夕方大東本社へ行った。ヘルパーさんから電話があった。
「大変だよ。通院が始まるというので、利用者のところへ行ってみたらもう他へ頼んだという。お宅は潰れたと聞いたと利用者が言っていた。」
と何度も何度も、利用者宅へ回らないとダメだ。一緒に回ろう、と叫んでいた。分っている、しかし、サービス提供責任者は動こうとしない。何度も言っている。ケアマネジャーへ行くように、利用者宅を回るように。
やっと重い腰を上げて1件行った様だ。通院乗降介助の依頼を受けたリストを見ると、毎日や定期的な対応をしていた利用者がリストから抜けていた。
「そう言えば、そのケアマネジャーがお宅はヘルパーさんが大量に辞めたと聞いた、と言っていました。」
噂や、誹謗に怒りを表すのは良いが、それが何になるのか。そんなことに拘っている暇があったら、1件でも回って来いと言いたかったが、もう何度も言い尽くした。
先日の、まだ来ない利用者が大量に来たらどうさばくか心配しているので、諌めたが、またこの日同じような事を言う。ケアが優れていても、利用者がいなければその技術が発揮出来ないと考えられないのか。この、サービス提供責任者のKには、これ以後節目節目に痛い目に遭う。
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