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- トップハート物語(391)立志伝昇竜編
- 11/10/25
- 2003年(平成15年)5月中旬。在宅介護支援センターから連絡があった。
「お宅を辞めた管理者が、利用者宅を回って『ヘルパーさんがうちに来るのでうちと契約してくれませんか。』と来ていると利用者の家族から苦情が来ている。どうにか対応をして欲しい。このようなことが続くと利用者も困るので、適切な対応をお願いしたい。また、特定のヘルパーさんじゃ無いと困ると希望されている利用者も居るので、ヘルパーさんの意思も確認して情報が欲しい。」
と。
まさか大東本社の初老女性元管理者がそこまでするとは思っていなかったし、取り合えずヘルパーさんに確認するようにした。
何度電話を入れても出ないし、出ても家族の方で伝言をお願いしても電話を掛けて来ることはなかった。夜も8時を過ぎた頃に事務所を出る時にもう一度連絡をした。やっと捕まえることが出来た。
「端的に言いますが、今度新たなところへ移るのですか。」
「・・・。ハイ。そのように決めましたので6月から移ろうと思います。」
「移るのは良いですが、利用者を勧誘するのはおかしくないですか。家族から苦情が来ているとケアマネから連絡がありました。それはどういうことですか。あくまでも、利用者はヘルパーさんのものでもないし自分を過信しているのではないですか。」
「その通りだと思います。」
「今度独立する、彼女のところへ行くのですか。」
「ハイ、自分の家の近くなものですから。みんなお分かりなら、はっきりと申し上げます。実は、私がお話をしたのは事実です、お二人です。ケアマネジャーへ直接ご相談した方が一人です。そのケアマネジャーは、『はっきり自分の希望を言ってけじめを付けてからだったら、私も会社に話をしてあげるから。けじめを付けないままゴタゴタを起こして、トラブルに発展させないように』と言われました。そのケアマネから言われたのでしょうか。」
「いや、そのことは言わないことにしましょう。お互いに嫌な思いをしますから。前任者の不正は、ケアマネジャーからも出ています。段々分って来た行為を、勿論ケアマネジャーにも伝えます。」
「いや、そんなに不正をしていたとは知りませんでした。そんなことが公になれば大変なことになりますね。」
「当たり前です。」
「少し考えさせてくれませんか。頭が真っ白で何にも考えられないのです。」
「分りました。とにかく利用者を混乱に巻き込むことだけは止めて下さい。」
加えて、夕方から数時間は大きな問題に当たってしまった。
発端は、極度の認知症で他人が来ると拒否して部屋の中に入れない日もある利用者の取扱いについてだ。
もう1年以上担当しているが、遠くに居る家族の依頼で半年前から、昼だけだったのを夜も入ることにした。
その都度家族がケアマネジャーに相談して、安否を確認するという事で、短時間でも家事援助を切り替えて対応している。
その対応時間をどんなに短時間でも書き込むように指導していたが、最近書き込まれていないようだ。
そのことが、ケアマネジャーの指摘となりヘルパーさんに何故書かなかったのか、聞き取り調査をする事になった。その過程で、分ったがなぜか、朝のプランが無いのにヘルパーさんの記録は残っている。記録があるという事は、ヘルパーさんにはその時給1400円を支払っていることになる。
それを何回も繰り返してある。
ケアマネに確認したところ、一度も一日3回の援助を依頼したことがないとのことだった。
加えて、おかしいことに実績として上がっているそのデータを利用して提供票に移し替えてケアマネに送信するのだが、その時点で2回になっている。つまり、意識的に3回を2回にして報告し、国保連へ請求していることになる。そのことを知らない会社は、データをもとにヘルパーさんには給与を支払うことになる。
ヘルパーさんに給与を支払い、国保連への請求をしない。会社のお金で、特定のヘルパーさんに収入を図ってあげる。そのヘルパーさんを今度、自分が作るヘルパーステーションへ引き抜く。
初老女性元管理者はとんでもないことをしていた。
その対象のヘルパーさんへ電話を入れた。
「実は、ケアプランに無い仕事をして貰っているようです。」
と言って経過を説明した。
しっかりしてはっきり白黒をつける性格の新管理責任者が、何度か携帯など電話をしても元管理者を捕まえることが出来ない。どうしたら良いか聞いて来た。
「プランに無いヘルパー派遣をして問題化している。至急連絡するように強い口調で書いて、FAXを送って下さい。直ぐ返事が来る筈です。」
案の定、直ぐ返事が来たようだ。その報告は、
「そんな筈はない。実績をいい加減に提供表に写していた。」
という返事だったようだ。
ケアマネジャーにその報告をして、問題は内部の問題なので、と言うと
「いや、もしかしたら一旦行って門前払いがあったので、数時間後に行った かも知れない。」
等と、訳の分からないぐちゃぐちゃになっていた。
つまり、援助していたのかしていないのか。記録はでっち上げなのか。国保連に請求を上げていなかっただけが救いだった。あとは、事実にそぐわない記録をでっちあげて会社の金銭を故意に使ったかどうかの問題だった。
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