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トップハート物語(389)立志伝昇竜編
11/10/20
2003年(平成15年)5月中旬。朝、目覚めて時刻を確認した。8時を過ぎていた。こんなに遅くまで眠っていたのは、最近は記憶に無い。
 昨夜はひどかった。顧問弁護士事務所を出て戻って来た。薬屋は既に閉まっていて、コンビニへ寄った。咳を抑える作用のあると謳っていた栄養ドリンクを買い、部屋に戻って飲んだ。
 それからがひどかった。凄い咳き込みで、何時間も悩まされた。うっすらと記憶が残っている程度だった。
 この日に顧問弁護士とは別の弁護士とコンタクトを取った。実は顧問弁護士は居るのだが、今まで相談した事例について何だかんだを言って、一度も依頼した行動を起こしたことはない。思い切って、他の弁護士へ連絡を取った。何か見たような名前だったが、取り合えず連絡を取り、約束を取り付けつけた。午後6時40分に来てくれと言う。
 弁護士事務所から直ぐに掛かってきた。
 「電話帳で見たということですが、あの事件に今でもかかわっているのですが、それでもいいのですか。」
 あの、1年半前にヘルパー研修の養成講座で詐欺に遭った。その被害額は個人法人合わせて800万円を下らない。その、相手の弁護士の一人が彼女だ。やっぱりそうかと思ったが、それとは全く関係の無い事件の依頼なので、その旨を話すと納得してくれた。
 足早に弁護士事務所へ駆け込んだ。
 丁度、約束時間だった。
 「労働基準監督署へ経過を報告して下さい、と言われたのでその文書をまず持って来ました。それを見てくれますか。」
 その言葉を私が発して、相談が始まった。そして具体的な話に及んだ。
 代表者印を勝手に押印して、公文書を出そうとした行為については、
 「結局、社会保険労務士が断ったので履行しなかったのですね。それでは、誰も損害が無いので何の罪にもなりません。」
 管理者が勝手に、労働条件を決めてほとんど働いていない労働者へ便宜を図り実質10時間しか記録が無いのに、勤務表は残業代92時間分を含む224時間分20万円近く払うことを要求していることについては、
 「実質的に、雇用の面接など通常行っているとするならそれは払う必要があります。労働者が、彼女が実質的な責任者と思われるような実体があるのなら、労働者の責任は有りません。その権限まで、周知している訳ではないのですから。問題はその管理者が勝手に権限を行使したかどうかです。その差額を、その管理者へ請求するにはあまりにも犠牲が大きすぎます。」
 「どういうことですか。」
 「その犯罪を立証するのに多くの時間が掛かるでしょう。その前に、労働基準監督署などに何度も呼ばれ、調べられて変に痛くも無い腹を探られます。」
 そんな会話は、私の期待した返事をことごとく否定するものだった。
 「企業と労働者の争いは、企業が勝利したことはほとんどありません。私が、思うに、完璧に企業の脇が甘いと言うところですね。何か一つしたいと思うなら、20万近くの給与を、記録が残っている10時間分1万4千円しか払わないで様子を見る手もあります。労働基準監督署との斡旋など受けて支払い、その差額を請求する事もで来ます。」
 もう、その当たりで声も出なかった。何のために相談に来たのか。
これから、また新たな弁護士探しが始まる。そして、後日辿りついた弁護士が私が思うような動きをしてくれた方で、現在も続いている顧問弁護士なのだ。
 この朝、社会保険労務士が来た。労働者災害補償保険の支払いをしないといけないと聞いていたが、その金額を聞いて驚いた。電話では、数万円と言っていたのに、この請求メモを見て前年分を含めて75万円と、雇用保険の未払い分で100万円を超えてしまう。それを、20日まで支払わなければならないと言う。

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