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- トップハート物語(385)立志伝昇竜編
- 11/10/16
- 2003年(平成15年)5月初旬。朝、久し振りに大東本社へ向った。7時半に事務所を出て8時過ぎに到着。大東事務所社員と常勤非正規雇用者が全員退職し何が起こるか予想出来ない中で、静かにスタートした。余り電話は鳴らない。私がこの場を昨年11月に離れて半年、あれほど喧噪のなかで仕事をしていたのが嘘のように、何時の間にかこんなに静かになったのだろう。
月末締めで、サービス記録表を持ってヘルパーさんが次々訪れた。本来なら、この日に合わせて管理者及びサービス提供責任者が変更になったことをヘルパーさん宛文書を出す予定だった。
発送が遅れた為に、この日来た大部分のヘルパーさんは変更されたことを知らない。私自身、この半年の間にこれほどまでヘルパーさんが入れ替わったのかと驚くほど、初顔合わせの方が多かった。3分の2ほど居たろうか。初老女性管理者一族がヘルパーさんと利用者とを全員連れ去る積りでシフトを露骨に変えて行った影響に、私が採用したヘルパーさんは辞めて行った。
ひとり飛び込んで来たヘルパーさんは、
「昨日、5月は変更がないですかと聞いたらありませんと言うので、利用者のNさんの家に行ったのですが5月から変更になって、木曜日はなくなりましたと言われた。一体どうなっているのでしょうか。」
サービス提供表を確認すると確かに変更されている。
「この分が無くなると困るので、何か仕事がありましたらお願いします。」
その様な要望を聞き、有能な若い女性の新管理者へ
「意欲のある人に仕事を出すように。」
と頼んだ。
介護とは異なる依頼の電話が何本かあった。最初は、髪の整えだ。利用者が言うのには、今までは、先月まで在籍していたトラブルヘルパーさんにお願いしていたという。
そのヘルパーさんが巻き起こした大きなトラブルで、大きな利用者と介護支援センターを失った。トンでもない不良ヘルパーさんだ。車輌の事故処理も大変な時間を要した。
勿論そんなヘルパーさんに任せる訳にも行かないので、私の信頼するヘルパーさんが確か美容の資格を持っているので、呼び出してお願いした。
利用者も、以前担当してくれたヘルパーさんなのでその人のことはよく分っており、喜んでくれた。
もうひとつのおかしい依頼は、昨日から援助に入ったお宅でそのお礼の電話があった。
「今までの幾つかのステーションとは異なり、本当に喜んでいます。」
私が、ケアマネジャーと面談をした時に、今までの掃除振りを聞き呆れ果てていた。まさかと信じられないことが多かったからだ。
「今までのヘルパーさんは、何度か注意すると『ヘルパーを育てるのは利用者ですので、今後とも指導をお願いします。』と言って居た。これで、私も変更することを決めた。」
と言っていたが、喜んでくれて良かった。何しろ、使う掃除用の原液をそのまま薄めずに使ったり、雑巾を絞らないで持って歩き、そこいらじゅう水びだし。一番の悔しさが滲み出ていたのが、お風呂のコンクリが乾かないうちに、雑巾で拭いたので、コンクリには雑巾のクズが付着して、タイルにはコンクリの粒子が付着している光景だった。
そんな悪いヘルパーさんの後だからやり易かったのだろう。ワザワザお礼の電話を頂いてと、恐縮していた。ところがその後の言葉に、さすがの私も苦笑した。
「こんなことまでお願いして良いかどうか。実は、夫のお店で働いている店員さんお腹が大きくなりやめてしまう。それで、どなたか紹介をしてくれないかなと。時給は710円からで・・・・・・」
と、勤務時間などの話をし始めた。ヘルパーさんの時給の半分で、果たしてどうか。
とりあえず、仕事が欲しい人が居るとは思うので当たることにした。こんな仕事まで回ってくる。本当に面白い。
障害者の親御さんからも電話があった。新規の方で、外へ連れ出して欲しいというのが依頼内容だ。夕方、事務所へ戻ってから面談をした。連休中の4日日曜日に集中した障害者の援助をどのようにさばくか、夜9時過ぎに解決するまで、大変だった。
事務所へ戻る途中に、労働基準監督署へ寄った。自分達の勝手な解釈と、代表者印を公文書へ勝手に押印した内容など話をして、焦点となっている「会社都合」の離職票をどのようにするかを相談した。簡単だった。
「その従業員の行為の経過をメモにまとめて、離職証明書へ添付して会社としての証明書を出して下さい。労働者の勝手ではないので、異議の申し立てがあれば、その証拠を提示して指導します。」
ということだった。
また、3月末までの男性雇用者を、初老の女性管理責任者の勝手な判断で1ヶ月延長勤務を認めた勤務状況は、残業時間92時間を含む230時間程度だった。しかし、そのサービス提供実績を見ると10時間しかしていない。その点も相談した。
「社長である貴方が業務命令をしていない限り、勤務実績としては認められませんので、賃金の支払い義務は発生しません。管轄のハローワークにその内容を通知して置きます。相談が、その者からあっても適切な指導を行うように連絡して置きます。」
これで、あとはこちらのこれからの改革を進めて置くだけだった。
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