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トップハート物語(384)立志伝昇竜編
11/10/15
2003年(平成15年)4月下旬。昨日から体調が厳しく、起きた時から午後は早退して寝込もうと思っていた。どうやら、同じ部屋に居る男女二人のアルバイトが風邪を引いていて、休まないのでついにうつったようだ。
 いつもより早く事務所へ行って、この日まで処理しないといけない仕事を数件処理した。咳と熱が止まらない。
 事務所から、
 「本社事業所の退職する方からFAXが届いていますが、自宅へ送りますか?」
 と、聞いて来たので送って貰った。
 以前に3月末で雇用契約が切れている中年男性からだ。本社の初老女性管理者が
「自分の権限で必要と認めるので4月に仕事をさせて、末に退職させます。」
としていた。
 その理由を後で知った。退職理由を会社都合にする為で、その理由にすれば雇用保険がすぐに貰える。
 その手続きを当社顧問の社会保険労務士にその初老本社管理者が勝手に私の代表者印を使って依頼した。大体、その初老女性管理者は経理経験者と言っていた。ところが、全く出来なくて請求ミスが多く多い時には月100万円もの請求過誤が生じていた。経理経験者なら、代表者印がどれほど大切なものか知っている筈だ。それを、勝手に使用して公的書式に押印するとは信じられない。
その内容を確認して来た社会保険労務士が、初老女性管理者が代表者印を勝手に押印したと知ってその履行を拒否した。そんな子供でも分かる事をどうして遣るのだろうか。それが、どんな犯罪通じるのか分からないとは何が経理経験者だと軽蔑した。
 慌てたその中年男性は便箋3枚にその本社初老女性管理者の行った行為が、如何に正当だったかを面々と記して来た。当の初老女性管理者本人は、未だにその離職票に「事業縮小」を理由としたことや代表者印を無断で押印したことは報告しない。哀れ、中年男性はその犯罪行為を行った事に対して、必死にかばう。
 その中年男性の弁明には今までその事業所の関係はすべて彼女に委任をしていたのだから事後報告で良いと判断した、などとまるで自分が一連の行為を描いたように書いてある。
 確かに、訪問介護事業所としての管理者でその関係のある業務には全て委任の形を取っている。しかし、法人を代表する法律行為がその立場で出来たのかこれからはっきりとさせないといけない。
 その中年男性は、運転以外何も出来ない。確かに2級ヘルパーであるが、その業務は限られている。当然、規則や法律が替われば、収益構造が変化してその対応能力が問われる。
 その変化に対する対応を具体的に指示して、早くするように言ったが、その管理者は何も手を打たなかった。そのお陰で、会社自体が大幅な収益を失うことになった。しかし、支援費を私が居る事業所で既に今月1400時間確保して、会社全体の収益は何とか形を整えた。
 本社初老女性管理責任者が自分と家族である社員の能力を自問し、退職するのは良いがそのための処理が余りにもいい加減すぎる。
 一緒に働いていた、2名の嫁も同様に退職させるがその理由も会社都合だという。その処理も勝手に代表者印を押印してしまった。しかし、その効力は全く無い。
 自分の懐が痛まないので、その中年男性をひと月残した。その勤務内容と請求が来た。自分達が申し立てている事業縮小という理由にしては、余りにも高額すぎる金額だ。
 時給800円が132時間。25%割増時給1000円が92時間。合計20万円近くだ。この中年男性がした仕事を明確に報告して来ない。
 自分が、ヘルパー派遣の仕事の責任者をしていたなら、このような金額を得るためどのくらいの時間を費やしたらいいのか分る筈だ。当社は一律1400円だから140時間のケアをして初めて、その金額の報酬を得る。
 この者の仕事は、集金と電話番と受講生の送り迎えの仕事をしていたと思われる。直接収入に結びつく仕事はしていない。勿論、何度か指示したが嫁二人もケアに入れない。なるべく、原価を下げるのが管理者としての仕事と思うが、そんな発想はこの地の人間にはないのだろう。
 ヘルパーさんがこのような内情を知ったら、どれほど驚き怒りに替わるでしょうか。
 しかし、その結果についてはみんな言わないが、私が信用したのが悪いとなる。
 これから忙しくなるのに、このようなものまで処理しないといけないのかと、頭が痛くなるが問題点を反故にして置くわけには行かないので、今回は毅然とした態度で臨む。何しろ、その中年男性の200時間にも及ぶ業務の引継ぎがなされていないのは、不思議だ。
 昼から、一時悪くなった体調も何度か眠った後に喉の痛みを除いて、良くなってきた。電話が何度も鳴って、対応が出来なくなり出るのを止めた。勿論、電源を切っては居ないが鳴りっぱなしにした。必要のある着信には、それなりの対応をした。
 その中で、新規で依頼のあった利用者に対応すべく今まさに、管理者が新人ヘルパーさんを連れて利用者宅へ向う途中で、ケアマネから連絡があった。
 依頼して来たケアマネではなく、その責任者を兼ねるケアマネからだった。
 「Tケアマネが依頼したYさんの援助だが、お宅のお兄さんの事業所が担当していたのを忘れていたようだ。再開ということで処理するので、今回はないという事でお願いしたい。」
 すぐ管理者へ連絡したが、間に合わずに利用者宅へ行った。その家人いわく、
 「前の事業所とは色々あって、依頼を止めたいのでお宅へお願した。」
 と言われて、その在宅支援センター所長へ連絡したが、担当ケアマネから話が通っていなくて、結局そのままの状態で当社の担当は無くなった。

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